米連邦判事が、司法省が連邦準備制度理事会(FRB)議長のジェローム・パウエル氏に対して発行した召喚状を取り消した。公開された裁判資料によると、この決定は米国政府が進めている捜査にとって大きな打撃となるものとみられている。
ジェームズ・ボアスバーグ米連邦地方裁判所判事は判決の中で、米国政府が政治的圧力のために召喚状を利用したという強力な証拠があると述べた。ボアスバーグ判事は、「膨大な証拠は、政府がパウエル議長に金利引き下げか辞任を強要するためにこれらの召喚状を送付したことを示している」と述べた。判事はまた、パウエル議長が犯罪を犯したという証拠はほとんど提示されていないことを強調し、政府の正当化は「弱く、根拠がない」と述べた。
この決定は、金利引き下げを行わないとしてパウエル議長を度々批判してきたドナルド・トランプ米大統領にとって大きな痛手と見られている。トランプ大統領は以前からパウエル議長を批判しており、司法省に対し同議長に対する捜査を開始するよう求めていた。
今回の調査では、政治的に独立しているとされる連邦準備制度理事会(FRB)に対するトランプ政権の圧力も明らかになった。トランプ大統領はソーシャルメディアでパウエル議長を厳しく批判する一方、政権はジョー・バイデン前大統領が任命したFRB理事のリサ・クック氏を解任するため、連邦最高裁判所に提訴した。
パウエル議長はこれまでこうした批判への対応を避けてきた。しかし、1月初旬に召喚状を受け取ってから数日後に公開されたビデオの中で、彼はこの調査を連邦準備制度理事会(FRB)の独立性に対する攻撃だと述べた。
パウエル氏の連邦準備制度理事会議長としての任期は5月に終了する。
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